忍者ブログ
★[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


★雫の落し物。
捏造中等部設定のほのぼの。

「これって相合い傘だよね!
恋人同士がやるやつ!」



零せんせいではありません。














薄暗く灰色を纏った空は。
夕方には遂に涙を零す様にシトシトと滴を落とし始め。
優姫は校舎の玄関先で恨めしそうに空を見上げた。


『あーあ。降ってきちゃった。
傘持って来てないよ・・』


朝 灰閻に夕方から雨になると言われていたが家を出る時に晴れていたので持って来なかったのだ。


『信じて持ってくるんだった・・・』

優姫は盛大に溜息をついた。
そこにバンッと傘を開く音が響く。
見慣れた銀の髪が見えた。


『零!』


零は一瞬優姫の方に顔を向けたが顔を前方に戻すとそのまま歩を進めようと足を一歩踏み出した。


『ちょっとちょっと!
 何で逃げるのよー』


優姫は慌てて零の腕を掴む。
零は歩を止め眉間の皺を濃くさせて優姫を見た。


『逃げてない。帰るだけだ。』

『じゃあ 一緒に帰ろうよ。
同じ家に帰るんだから。』


零は益々苦い顔を優姫に向ける。


『お前 傘無いんだろ。』

『うん。ばれた?』


優姫はぺろり舌を出し
零の右に入りこんだ。
零は はぁ。と溜息を吐いたが 仕方ないと隣を空ける。


『・・・私 持とうか?』

『いい。お前じゃ届かない。』

『とッ 届くよ!』

『俺が濡れる。』

『もー!』


優姫は頬を膨らませた。
この所急激に背を伸ばした零は優姫よりも20センチ近く高い所に行ってしまった。
確かに腕を伸ばして持つ事にはなりそうだ。
おとなしく零の横で歩く。








『あッ』

『今度は何だ。』

『これって相合い傘だよね!
恋人同士がやるやつ!』


優姫はニコニコと笑顔を零しながら零の方を見た。
零の傘を持つ腕がビクリと揺れる。


『はぁあ?!
 おッ前・・何言ってんだ?
 普通に誰だってやるだろ!』


零はそう言うと顔をふいと横に向けた。


『あれ?そうなの?
そうだっけ?』


優姫は頭に?を浮かべ前を見る。


(何だかとても憧れた様な気が・・・)


一瞬胸を掠めた思いを掴もうとしてみたがみるみる小さくなって消えてしまった。

ふと20センチ先の零の顔を覗き見た。
しかめたまま顔を少し背けている。
優姫は更に覗き込む様に零を見た。


『何だよ 何見てんだ』

『んー。
 零が照れてるなー
 って思って。』


それを聞くと零は弾けた様に優姫を見る。


『べッ  別に照れてなんかない!』

『うん』


優姫はにこにこと顔を前に向けた。


『呆れただけだ!』

『うん』

『・・・・』


零は諦めた様に顔を前に戻す。
雨の音が少し大きくなった。


『雨止まないね』

『あぁ』


(止まないと良いな)


優姫は傘を持つ零の手を見ながら心の中で呟いた。


















おまけ***




『でも零ってば傘持って来てたんだねー。
 朝晴れてたから持って来なかったよ』


『俺も。』


『え?じゃあ置き傘?』


『いや?・・・
カミナガレ?』


『??』


零は傘の持ち手を優姫に見せた。



そこには

[ 神 流 ]

と丁寧に油性マジックで書かれていた。


『傘に名前書く奴っているんだな。
 傘立てにあったから借りてきた。』

『!!!!』


優姫は声にならない叫びを上げる。


『だッ駄目じゃない!
 勝手に持ってくるなんて!!』

『明日返しとくから大丈夫だ。』


シレっと言う零に優姫は溜息を着いた。


『返すって言うか”戻す”でしょー
 もー
 今雨降ってるんだから絶対使うよー』

『お前も同罪だな』

『!!』


優姫は玄関口で途方に暮れるであろう神流さんに心の中で謝った。

横で何事もないかの様にしれーっとしている零を見遣る。


(とりあえず見つからない様に戻せますように!)


優姫はもうひとつ心の中で祈りを呟いたのだった。











20091225→→→
クリスマスあぷですがクリスマスじゃない(笑)

『はぁあ?!』
は盛大にまも声でお読み下さい。

零のはぁあ?は大好きです
(何そのマニアック)



(クリスマスに更新した拍手小話(ケータイ版)でした。) 

拍手

PR

PREV ENTRY ← MAIN →NEXT ENTRY


ヴァンパイア騎士の創作SS置場。
SEARCH THIS SITE
info
■ ヴァンパイア騎士の創作SS。 
■ 零優姫しかおいてありません。
■ 気に入ったお話に拍手していただけると喜びます。
■ ↑ new / ↓ old 。
calendar
05 2026/06 07
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
OTHERS
Designed by TABLE ENOCH
Powered by [PR]



レンタルサーバー